講演情報
[22018-24-04]流束差分離法を用いた土石流1次元解析モデルの構築(シンポジウム講演概要)
重枝 未玲1、*十河 佑宇2 (1. 九州工業大学大学院、2. 九州工業大学)
キーワード:
土石流、数値解析、流速差分離法
近年、激甚化・頻発化する土砂災害の被害を軽減するためには、豪雨による斜面崩壊から土石流、河道への流入土砂、河道での掃流土砂などの土砂動態を予測するツールが重要になる。本研究では、上記のようなモデルの開発を目標に、抵抗則に高橋らのもの、江頭らのもの、宮本らのもの、ビンガム流体のものを、解析手法には特性速度を考慮した流束差分離法を用いた新たな1次元土石流解析モデルを構築し、既往の実験結果に基づき、その再現性を検討した。本モデルをビンガム流体のダム破壊流れの解析解と既存の土石流の実験結果に対して検証した。検証の結果、前者ではビンガム流体の抵抗則を用いたモデルで解析解を概ね再現でき、本モデルの抵抗の取扱いにおいては数値振動の発生もなく安定した計算が可能であること、後者では江頭らと宮本らの抵抗則を用いたモデルで実験データを合理的に再現できることが確認された。