講演情報

[22018-24-06]縦断分布を考慮した平均成分項を用いた平均成分加速法の高精度化(シンポジウム講演概要)

*松尾 大地1、内田 龍彦1 (1. 広島大学)

キーワード:

洪水流解析の高速化、平均成分加速法、洪水波長

数値解析において,より詳細かつ解像度の高い洪水流解析には計算負荷が膨大になってしまうという問題がある.この問題を解決するために水深の変化成分における平均成分のみを増幅させることで安定して解析の高速化を可能にした平均成分加速(ACA)法が著者らによって提案された.しかし,平均成分項を評価する際には洪水波長が計算区間長よりも十分長いという仮定があったため,対象とする解析区間長が長くなるほどこの仮定が成立しないという課題があった.本研究では平均成分項に縦断分布を適用することで加速解析の精度向上を試みた.その結果,平均成分項に対し,従来の評価法では解析区間長が長くなるとともに精度が低下していくのに対し,本研究で提案した二次曲線近似では解析区間長が長い場合においても,高い精度を保ったまま,高速化が可能であることを示した.