講演情報
[23014-20-04]有限体積法に基づく飽和浸透流解析におけるCross-diffusion termの重要性(シンポジウム講演概要)
*横井 崇人1、豊田 智大1、野田 利弘1 (1. 名古屋大学)
キーワード:
交差拡散項、非構造格子、浸透解析、Christian・田村流物理モデル、Darcy則、Laplace方程式、有限体積法、メッシュ依存性
土中の飽和浸透流解析の多くは,圧力場の離散化に有限体積法を採用している.とくに,Christian・田村流の物理モデルにおいては,拡散項は要素中心間の動水勾配により評価されるが,同モデルは強メッシュ依存性を有し,非構造格子において重大な解析精度の悪化を生じる.地盤解析においては,地盤の変形大変形に伴いメッシュは容易に非構造化するため,その解析精度の改善は重要な課題である.本研究では,有限体積法に基づく飽和浸透流解析の精度悪化を生じる非構造格子の特性を分析するとともに,十分細かいメッシュを採用する限りにおいては,Cross-diffusion term(交差拡散項)の考慮により大幅な精度改善が可能であることを示す.