講演情報

[23014-20-07]粒状体拡散特性に及ぼす粒子物性の影響(シンポジウム講演概要)

*中村 麻人1、松島 亘志1、ラファエル ブルメンフェルド2 (1. 筑波大学、2. ケンブリッジ大学)

キーワード:

粒状気体、拡散、個別要素法、平均二乗変位

粒状気体の拡散は化学産業や地球惑星科学など様々な分野に応用されている。粒状気体の拡散は散逸があるため、拡散方程式が適用できない。そこでブルメンフェルドは非弾性衝突拡散として扱い、平均二乗変位(MSD)が対数で時間発展することを理論的に導いた。本研究では、DEMに基づくシミュレーションを行うことで理論の検証を行った。その結果、MSDと運動エネルギーは理論とシミュレーションとでよく整合し、理論の妥当性が示された。一方、反発係数以外のパラメータが拡散に及ぼす影響について調べるため、粒子間摩擦角、粒度分布の分散を様々に変えてシミュレーションを行い、MSDの挙動を調べた。その結果、摩擦角による散逸のある拡散においてもMSDが対数で時間発展することが分かった。一方粒度分布の分散を変化させると、散逸がないためMSDは直線となったが、分散が大きいほどMSDが大きいという結果が得られた。