大会実行委員長挨拶
第1回年次研究大会開催にあたって
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第1回日本才能研究学会年次研究大会 大会実行委員長 隅田 学 (愛媛大学教育学部教授・教育学部附属才能教育センター長) | ![]() |
このたび、日本才能研究学会第1回年次研究大会を、松山の地で開催できますことを、大会実行委員長として大変嬉しく思います。愛媛大学では、2025年4月1日に教育学部附属才能教育センター(Centre for Gifted Education and Talent Development)を設立し、才能のある子供たちの学びと育ちを支える研究、教育実践、相談支援に取り組んでまいりました。その歩みと重なるように、日本才能研究学会(Japan Society of Gifted Studies)の記念すべき第1回年次研究大会を松山で開催できますことは、私たちにとって大きな喜びであり、日本における才能教育の新たな道を切り拓く重要な一歩でもあります。
本大会のテーマは、「才能を研究し、才能を支える―日本における才能研究と教育実践の新たな地平―」です。子供たちの才能は、置かれた環境や背景にかかわらず、一人ひとりの中に多様な形で息づいています。しかし、その才能は、いつも分かりやすい形で現れるとは限りません。時に、強いこだわりや孤立感、学びにくさ、学校生活上の困難の背後に、まだ見ぬ才能が隠れていることもあります。だからこそ、才能を見いだし、理解し、継続的に支えるための研究と実践が求められています。
第1日目は、松山市立子規記念博物館を会場に開催します。正岡子規の生涯と業績を伝えるこの場所で、「才能」について研究を始めるためのワークショップ、日米才能教育の歴史的展開を踏まえた本学会の船出となる松村学会長講演、愛媛大学の青木教授による、子規の挫折と才能に迫る特別講演を行います。さらに、「多様な才能を支える新しい教育のかたち―日本型才能教育へ向けて―」をテーマとする記念シンポジウムでは、才能とは何か、才能をどのように支えるのかを、研究、学校教育、教師教育、特別支援、インフォーマルな学びの視点から考えます。松山の地で、過去から現在、そして未来へと視野を広げながら、才能教育のこれからを共に展望する一日となることを願っています。
第1日目の夜には、シンポジウムの熱気をそのままに、道後の「道後一会」にて懇親会を開催します。道後一会は、道後地域唯一の造り酒屋である水口酒造が手がける蔵元直売店・カフェバーであり、人と人をつなぎ、出会いと笑顔を生み出す場です。研究や実践の立場を越えて語り合い、才能を通した新たな出会いを笑顔へと紡ぐ時間になれば幸いです。
第2日目は、愛媛大学 E.U. Regional Commons(ひめテラス)を会場に、口頭発表・ポスター発表を行います。ひめテラスは、2022年に、地域のステークホルダーと大学生・教職員が自由に集い、新たな出会いと対話を通して価値創造の方向性を共有し、愛媛大学の知を地域に発信しながら、具体的な地域課題の解決とサステナブルな地域社会の構築に貢献するために整備された施設です。この場に多様な研究と実践が持ち寄られ、日本における才能研究と教育実践の現在地を共有し、これからのネットワークと才能研究の価値を共に考えることには、大きな意味があります。
私たちは、まだ見ぬ才能の「見える化」と継続的な支援を通じて、多様性の中で子供たちが挑戦し、学び、輝く機会を創出したいと考えています。子供たちの置かれた環境や背景にかかわらず、全ての子供の可能性が社会とつながり、それぞれの個性が響き合う共生社会の実現に向けて、本大会が、研究者、実践者、保護者、行政関係者、そして才能教育に関心を寄せる全ての方々の新たな出会いと協働の出発点となることを願っています。松山の会場にお越しくださる皆様も、オンラインで参加される皆様も、それぞれの場所からこの第1回大会に加わっていただき、共に日本における才能研究と教育実践のこれからを考える機会となれば幸いです。
皆様とお会いできますことを、心より楽しみにしております。

