講演情報

[OS-07-03]タワー観測によるスギ壮齢人工林の樹冠通過雨量の鉛直分布と降雨・気象条件の影響

*安川 律基1、五味 高志1、小谷 亜由美1、南光 一樹2、村上 茂樹3 (1. 名古屋大学大学院 生命農学研究科、2. 東京農工大学 大学院農学研究院、3. 森林総合研究所)
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キーワード:

樹冠遮断、樹冠通過雨量、雨滴飛沫の消滅、降雨強度

本研究は、樹冠通過雨量の鉛直分布(樹冠下の高さ差)を定量化し、その不均一性と降雨強度の関係を検証することを目的とした。名古屋大学稲武フィールドに位置する立木密度1322本/ha、平均樹高25.4mのスギ人工林分内の15mタワーにより、15m地点(枝下2m)、林床、林外で樋型雨量計と転倒ます型流量計、貯水型雨量計、転倒ます雨量計による観測を行った。2025年6~12月の合計22イベント(降水量0.9~51.0mm、最大降雨強度0.1~4.0mm/10分)で通過雨量の鉛直分布を把握した。21イベントで林床が15m地点より通過雨量が0.1~4.2mm/event少なかった。最大降雨強度別の通過雨量の鉛直差(15m雨量-林床雨量)の平均は、強度<1(n=11)、1~2(n=5)、2~3(n=3)、≧3(n=3)で0.3、0.5、0.7、2.4mmであった。さらに、同一強度でも降雨継続時間の違いにより鉛直差が変動した。この傾向は、降雨強度や降雨継続時間の違いに伴って樹冠貯留や飽和の増加・集中、滴下雨の大型化や葉面衝突による再飛散などが生じることで、15m地点から林床に至る過程で到達量の差が変化するためと考えられた。