講演情報
[OS-08-04]デュアルドップラー解析を用いた線状対流系における上昇流のスケール階層構造
*國見 純太朗1、山口 弘誠2 (1. 京都大学大学院工学研究科、2. 京都大学防災研究所)
キーワード:
線状対流系、自己組織化、デュアルドップラー解析、XRAIN
大規模災害を引き起こす豪雨をもたらす線状対流系を予測することは防災上重要な課題である。線状対流系にはABタイプの2つがあることが知られており、特に自己組織化を伴うBタイプの発達過程における力学的メカニズムは未解明な点が多く、予測が困難である。本研究ではデュアルドップラー解析を用いて推定した3次元風速場の上昇流に着目し、上昇流セルを検出・追跡し、併合や分離の判定も行った。それによって、ABタイプにおける上昇流のスケールがどのように大きくなるかを解析し、線状対流系の発達過程における上昇流のスケール階層構造を明らかにすることを目的とする。解析対象事例は、Aタイプの宇治豪雨とBタイプの亀岡豪雨であり、使用データとしてXバンドMPレーダの観測データを用いた。その結果、亀岡豪雨では少数の上昇流セルをもとに空間スケールの大きな上昇流セルが一気に発達するのに対して、宇治豪雨では多数の上昇流セルが複雑に併合や分離をくりかえすことで比較的小さな空間スケールの上昇流が継続的に発達するということが示唆された。
