講演情報
[OS-10-03]SSPシナリオを用いた2099年までの二国間仮想水貿易予測
*津田 和樹1、佐野 太一2、飯泉 仁之直3、沖 大幹1 (1. 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻、2. 神戸大学大学院工学系研究科、3. 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)
キーワード:
仮想水貿易、SSPシナリオ、二国間
本研究では,SSPシナリオを用いて2099年までの二国間仮想水貿易(Virtual Water Trade; VWT)ネットワークを推計した。仮想水貿易とは,農産物に内包された水資源が国際貿易を通じて移転する現象であり,将来の国際食糧貿易が各地域の水資源利用可能性に与える影響を評価する上で重要である。近年では,GCAMなどのIntegrated Assessment Model(IAM)を用いた将来仮想水貿易推計が行われているが,世界市場を単一市場として扱うことが多く,二国間の輸出入依存構造を明示的に表現することが難しい。一方,既往研究の中には仮想水貿易ネットワークの将来変化をネットワーク分析によって推定したものも存在するが,過去トレンドの延長を前提としている点に課題がある。
そこで本研究では,現在の貿易構造をある程度維持しつつ,各国の将来需要・供給変化を反映した二国間仮想水貿易ネットワークを構築した。対象作物はコメおよび小麦とした。まず,収量データと耕作面積データを用いて各国の将来生産量を推計し,各国人口および基準年の一人当たり消費量から将来需要量を推定した。その上で,各国の輸出割合を用いて輸出可能量を定義し,不足分を輸入需要とした。世界全体で輸出量と輸入需要量が一致しない場合には,全球整合性を保つため輸入需要量を比例補正した。さらに,Iterative Proportional Fitting(IPF)を用いることで,各国の輸出入制約を満たしつつ,基準年の二国間貿易シェアを可能な限り維持した将来貿易ネットワークを構築した。最後に,作物生産時の水フットプリントを用いて,農産物貿易量を仮想水貿易量へ換算した。
結果として,SSPシナリオごとに異なる仮想水貿易ネットワーク構造が得られ,将来の国際食糧貿易による水資源依存構造の変化を評価可能になった。
そこで本研究では,現在の貿易構造をある程度維持しつつ,各国の将来需要・供給変化を反映した二国間仮想水貿易ネットワークを構築した。対象作物はコメおよび小麦とした。まず,収量データと耕作面積データを用いて各国の将来生産量を推計し,各国人口および基準年の一人当たり消費量から将来需要量を推定した。その上で,各国の輸出割合を用いて輸出可能量を定義し,不足分を輸入需要とした。世界全体で輸出量と輸入需要量が一致しない場合には,全球整合性を保つため輸入需要量を比例補正した。さらに,Iterative Proportional Fitting(IPF)を用いることで,各国の輸出入制約を満たしつつ,基準年の二国間貿易シェアを可能な限り維持した将来貿易ネットワークを構築した。最後に,作物生産時の水フットプリントを用いて,農産物貿易量を仮想水貿易量へ換算した。
結果として,SSPシナリオごとに異なる仮想水貿易ネットワーク構造が得られ,将来の国際食糧貿易による水資源依存構造の変化を評価可能になった。
