講演情報

[PS-01-24]気候変動が山梨・静岡の土砂災害危険度に与える影響評価へ向けた基礎的検討

*長谷川 大祐2、相馬 一義1、大槻 順朗1、松浦 拓哉1、馬籠 純1、石平 博1 (1. 山梨大学 大学院総合研究部 、2. 山梨大学大学院医工農学総合教育部)
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キーワード:

機械学習、土砂災害危険度、日本域気候予測データ、高解像度気候変動予測

近年、日本では豪雨による土砂災害が多発しており、特に山梨・静岡地域では脆弱な地質条件により土砂の移動が活発である。また、気候変動に伴う短時間強雨や線状降水帯の増加により、将来的な土砂災害危険度の変化が懸念されている。本研究は,高解像度気候変動予測結果を機械学習による土砂災害危険度推定手法に入力し、現在気候と将来気候における危険度の変化を評価することを目的とする。
危険度推定には、全結合型深層ニューラルネットワークを用い、入力データとして、誘因である60分間積算雨量および土壌雨量指数と、最大傾斜角度、森林面積、地形分類などの素因46項目を使用した。学習・検証には山梨・静岡における過去の土砂災害事例を用い、災害発生の見逃しが0となる閾値を設定した。推定実験では日本域気候予測データDS2022のRCP2.6シナリオを用い、現在気候(1980~1999年)と将来気候(2076~2095年)の各20年分について各行政区分における1年間の危険判定セル数を集計し比較を行った。
現在気候と将来気候の差を統計的に評価するため、マン・ホイットニーのU検定を適用した。その結果、山梨県北部や東部、静岡県西部の一部山間部で、将来気候において危険度が有意に増加する傾向が確認された。一方、静岡県中部の一部山間部では減少傾向も見られた。このことから、気候変動は山梨・静岡地域の土砂災害危険度に地域差を伴って影響を与える可能性が示された。
今後は学習方法や手法の妥当性を検討して信頼性向上を目指し、変化が発生した地域についてより検討していく必要がある。