講演情報
[PS-01-30]気候変動に伴う豪雨災害の激甚化評価:平成30年7月豪雨を対象とした将来予測シミュレーション
今田 由紀子2、日比野 研志2、梶谷 義雄3、金田 幸恵8、川瀬 宏明1、高藪 出1、*仲江川 敏之1、村田 昭彦1、佐山 敬洋4、竹見 哲也4、多々納 裕一4、立川 康人4、田中 智大4、中北 英一4、藤見 俊夫4、森 信人4、塩竈 秀夫5、肱岡 靖明5、山田 朋人6、若月 泰孝7 (1. 気象研究所、2. 東京大学、3. 香川大学、4. 京都大学、5. 国立環境研究所、6. 北海道大学、7. 茨城大学、8. 名古屋大学)
キーワード:
気候変動適応策、河川流量、平成30年7月豪雨、アンサンブルシミュレーション、流域治水
本研究は、広域に甚大な被害をもたらした「平成30年7月豪雨」を対象事例とし、気候変動適応策の策定に資する科学的知見を得ることを目的とする。具体的には、世界平均気温が工業化以前と比較して2℃および4℃上昇した将来気候条件下において、豪雨の時空間分布や一級水系の河川流量に及ぼす影響を、アンサンブル気象・水文シミュレーションにより定量的に評価した。その結果、将来の温暖化環境下では、平成30年7月豪雨を上回る規模の出水が発生し得ることが科学的に裏付けられた。これは、堤防整備を中心とした従来のハード対策のみでは、激甚化する水害リスクを完全に封じ込めることが困難であることを示唆している。したがって、河川整備の加速に加え、ダムの事前放流や土地利用規制、実効性の高い避難経路の確保など、流域全体のあらゆる関係者が協働する「流域治水」へのパラダイムシフトが必須である。
