講演情報
[PS-01-55]釧路湿原の水循環に関する蒸発散を踏まえた将来の有効降雨量の推定
*山本 太郎1、大橋 弘紀2、佐々木 知子2、嵯峨井 聖貴3、小泉 和久3 (1. 一般財団法人北海道河川財団、2. 応用地質株式会社、3. 国土交通省北海道開発局)
キーワード:
湿地再生、気候変動、温暖化、蒸発散、有効降水量
釧路湿原は日本最大の湿原であり,国立公園に指定され広大な自然が残されている.高度成長期の湿原周辺流域の開発による湿原への土砂流入の影響などにより湿原環境の変化が生じていたことから,2005年に釧路湿原自然再生全体構想が策定され,湿原環境を保全するよう自然再生事業が進められている.近年気候変動が進む中,温暖化で降雨量が増加すれば湿地としての湿潤状態の維持の面でプラス効果となる一方で,同時に蒸発散が活発化することで湿地の水分が減少するマイナス効果も生じる懸念がある.釧路湿原が多くの生物の生息場であり,また泥炭に炭素保有効果があり温暖化進行抑制に寄与すること,さらに湿原が観光など地域産業に効果があることなどを考えれば,将来にわたる湿地の維持は地域の大きな課題である.ここでは釧路湿原の水循環の視点から現在および将来予測での蒸発散と有効降雨量を算定し,今後に向けての検討の方向性を示した.
