講演情報

[PS-01-62]常緑広葉樹林における降雨強度が遮断蒸発特性に与える影響

*鈴木 孝一1、篠原 慶規1、髙木 正博1、阿部 悠南2、飯田 真一3、田中 延亮4、久米 朋宣5 (1. 宮崎大学 農学部、2. 宮崎大学 農学研究科、3. 森林総合研究所、4. 東京大学 農学生命科学研究科、5. 九州大学 農学研究院)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

遮断蒸発、常緑広葉樹林、樹冠通過雨、樹幹流、降雨強度

常緑広葉樹林における降雨強度が遮断蒸発特性に与える影響を明らかにするため,宮崎大学田野フィールドの常緑広葉樹林に15 m×15 mのプロットを設置し,降雨量,樹冠通過雨量,樹幹流量を計測した.計測期間は2024年11月9日から2025年11月12日までである.降雨量から樹冠通過雨量と樹幹流量を差し引いて遮断蒸発量を算出した.降雨開始から降雨終了して6時間以上雨が中断した場合,異なる降雨イベントとして取り扱い,計107回を解析対象とした.降雨量と樹冠通過雨量,樹幹流量,遮断蒸発量に正の相関がみられた.また,降雨量が増加するにつれて遮断蒸発率は21%の平均値付近に収束する傾向を示した.降雨強度と遮断蒸発強度を解析したところ,降雨強度が大きいほど遮断蒸発強度も大きくなる傾向が見られた.さらに,降雨強度別に分類したところ,降雨時間と遮断蒸発量に正の相関がみられ,降雨強度が高いほど回帰曲線の傾きが大きかった.これらの結果から、常緑広葉樹林においても降雨強度が大きくなるにつれ,遮断蒸発量や遮断蒸発強度が大きくなることが示され,強雨時に生じる飛沫が蒸発に寄与している可能性がある.