講演情報

[PS-02-24]簡略化メタ統計的極値分布に基づく地域頻度解析による確率雨量推定の安定性

*崎川 和起1、近森 秀高2 (1. 農研機構、2. 岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域)
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キーワード:

極値統計、水文統計、メタ統計的極値分布、地域頻度解析

本研究の目的は,観測データが著しく少ない地域において,水害対策における計画規模の決定に必要となる「豪雨の非超過確率」を高精度に推定することである.中山間地域や発展途上国のように観測データが乏しい地域では,推定精度の確保が困難であり,従来の研究では,対象地点の観測データを周辺の複数地点のデータで補完する地域頻度解析(Regional Frequency Analysis:RFA)が活用されてきた.しかし,非超過確率の推定に年最大値法を採用した場合,1地点あたりで利用可能なデータ数が限られており,RFAにより地点数を増加させたとしても,サンプル数増加による精度向上の効果は限定的であった.そこで本研究では,日雨量データから年最大値の非超過確率を推定可能な簡略化メタ統計的極値分布(Simplified Metastatistical Extreme Value:SMEV分布)の適用を検討した.日雨量を対象とすることで,1地点あたりのサンプル数を大きく確保できるため,RFA 法を適用することにより,利用可能なサンプル数の大幅な増加が期待され,非超過確率をより高精度に推定できる可能性がある.本研究では,SMEV分布を用いたRFAに基づく非超過確率の推定を行い,本手法の精度および安定性について評価した.検証の結果,地域分類においては,SMEV分布で用いる日雨量データに基づくクラスタリングが地形的特徴と整合的であることが確認された.さらに,SMEV分布を用いたRFAにより,極値雨量の確率推定のばらつきが低減し,推定の安定性が向上した.