講演情報
[121]泌尿器科外来の光学視管等の滅菌前点検の取り組み
木下 雄司 (国立病院機構 金沢医療センター)
【はじめに】当院の泌尿器科外来では,光学視管による膀胱鏡検査をおこなっており,使用後に再滅菌が必要な器具は,外来で洗浄等を実施した後,滅菌パックに詰めて中央材料室に滅菌依頼をおこなっていた.中央材料室では,手術室で使用した光学視管等は,滅菌前に臨床工学技士が点検をおこなっており,今回,泌尿器科外来で使用した光学視管および周辺器具についても点検をおこなったので,その取り組みについて報告する.【方法】手術室で使用している光学視管等の器具同様に点検および組み立てをおこなった.器具の過不足等を知ることを目的に番号を付与し,器具の個数管理をおこなえるようにした.【結果】泌尿器科外来での洗浄,組み立て方法に誤りがあり,複数の器具が錆びてしまっていた.また,光学視管はレンズが曇っている,割れているなど,使用に支障が出る器具があった.そのため,再滅菌が必要な器具の洗浄および乾燥,滅菌は,中央材料室にておこなうように変更し,器具の組み立てと点検は,臨床工学技士がおこなう運用に変更した.また,器具の個数管理をおこなうことで,保有数を知ることが可能となった.【考察】器具の洗浄方法などが間違った方法でおこなわれていたため,それを中央材料室にておこなう運用に変更することで間違いを防止できると考える.また,これまでおこなっていた外来での洗浄等の業務を廃止することで,外来看護師の洗浄等の業務負担が軽減され,外来業務に専念することができるようになった.滅菌前に点検をおこなうことで,光学視管等をレンズの割れや劣化などを使用前に発見することができ,適正な器具が使用できるようになった.【まとめ】泌尿器科外来における光学視管等の器具の滅菌前点検をおこなった.外来から中央材料室に洗浄等の業務を移管し,安全な器具を患者に提供することができるようにした.