講演情報

[128]滅菌物管理体制の再構築ーシステム変更に伴う運用の再構築からの学びー

橋田 由吏1, 間嶋 由美子1, 上井 悦子1, 大瀧 周平2, 田淵 陽介3 (1.香川大学医学部附属病院 看護部, 2.香川大学医学部附属病院 材料部, 3.香川大学医学部附属病院医療技術部臨床工学部門)
【はじめに】A病院の滅菌管理システムは,約20年前から器材管理・個体管理が可能な滅菌管理システム(旧システム)を導入している.2021年RFIDタグとGS1コードを用いた二次元シンボルによりさらに個体管理を充実させた総合滅菌管理システム(新システム)を導入することとなった.新システムを導入し滅菌管理体制を再構築していく過程を振り返る.【過程】新システムとして必要なことを明確にし,仕様書の策定から入札公告・開札を経てベンダーが決定.その後,詳細な打ち合わせを繰り返し,システムの構築,納品,運用開始となった.運用開始後も定例会を実施し運用上の困りごとの改善を繰り返した.【振り返りと学び】調達部門である材料部で新システムに必要と考えていた内容は,登録が重視されていた.新システム運用開始後の材料部と手術部,ベンダー,代理店参加の定例会で話し合われた内容も,登録が重視されている.登録はシステムの根幹であり,規則正しく登録されることで正しい運用につながることが明らかとなった.運用開始3年が経過した現在は,より使いやすさを求める内容に変化している.【おわりに】オーダーメイドのシステムの構築と,本来の目的に適した運用方法を再構築するために,使用者の意図・希望するところを明確にし,システム側と話し合いを重ねていくことが重要である.