講演情報

[28]手術支援ロボットのインストゥルメントにおけるWD 乾燥機能がもたらす効果について

真島 博樹 (andmore create)
【目的】日本において,高画質画像を見ながら低侵襲技術を用いて医師がロボットアームを操作し手術をおこなう手術支援ロボットによる外科術式の保険収載数は今後も増えていくことが予想される.また,多種多彩なロボットシステムが医療現場に導入されていく可能性が高いため,CSSDでの再生処理能力の向上が必要不可避だと考えられる.ウォッシャーディスインフェクター(以下WD)での洗浄後に払い出されたdaVinciインストゥルメントにおいて,国内外のWD乾燥力を比較することで,業務改善の一助になると考えた.【方法】WDにて洗浄,消毒,乾燥後に払い出したdaVinciインストゥルメント(ロボットアームに装着された鉗子器具)の重量を,比較検証した.【結果】WDの乾燥時には設定温度と実温度に差があり,WDの機能性により乾燥度合いに差が生じることが実証され,槽内温度の設定値と実温度の差が少ない循環効率性の高い機能を有するWDであれば,洗浄工程全般(乾燥効果向上)における平準化・標準化を図れることが判った.【考察】CSSDでの課題として,業務改善が求められる中,乾燥能力の優れているWD選定をおこなうことは,daVinciインストゥルメントの運用改善だけではなく,品質向上並びに業務効率化に繋がり,CSSD従事者の負荷軽減にも繋がると考えられる.本検証においては,WD乾燥能力(daVinciインストゥルメント)について焦点を当てたが,医療機器の再生処理において,改善できる情報があれば提供していきたい.