講演情報
[49]施設評価ツールのICT での活用事例
三木 智恵美 (留萌市立病院 第2外来)
【背景】当院ICTの手術・中材ラウンドにおいて,感染対策向上加算における施設基準通知にある「洗浄・消毒・滅菌」の内部監査用として,施設評価ツールを参考に『OP・中材(洗浄消毒滅菌等)ラウンドチェックシート』(以下チェックシート)を作成し,院内で運用を開始した.そのチェックシートによる運用と評価結果,効果について報告する.【方法】1)チェックシートの作成(1)a)滅菌AC b)滅菌EO c)用手洗浄 d)WD洗浄 e)超音波洗浄 f)適格性確認・組み立て・包装 g)ERSM管理 h)教育・管理・組織の8種類のチェックシートを,QMSを網羅できるように作成(2)チェックシートの評価内容に該当する「施設評価ツール」の項目と「ガイドライン」の頁,章項目を明記2)評価方法(1)チェックシートを使用した現場管理者による自己評価(2)ICTラウンドによる,自己評価のエビデンスの確認,洗浄・滅菌作業現場の観察(3)ICTの第1種滅菌技師による評価結果,改善ポイントのフィードバック【結果】1)洗浄消毒滅菌の確認は,ガイドライン,評価ツールに基づき作成したチェックシートにより,容易に対応の適否を把握できるようになった.2)自己評価とICT評価の評価項目内容の整合が図れた.3)チェックシートにより手術・中材責任者,ICTとも情報共有でき,教育的指導・人材育成にも貢献した.【考案】自己評価とICT評価の評価項目内容の整合は図れたものの,一部の評価結果にばらつきが見られた.今後は評価基準を定量化していきたい.感染対策向上加算における施設基準通知への対応は,チェックシートでの評価→評価ツールでの判定→不明点はガイドラインを参照することにより,知識の深掘,現場スタッフの教育啓発,滅菌品質の維持向上に貢献する.