講演情報

[50]あおもり県滅菌供給業務情報交換会の発足までの取り組み

須藤 里美1, 小野 俊輔2, 湊谷 育実3, 堀部 智子4, 佐々木 早苗5, 佐藤 七恵5, 井上 香菜子6, 門前 利佳子7, 葛西 真由美8 (1.弘前大学医学部附属病院 材料部, 2.つがる総合病院 臨床工学部, 3.医療法人村上病院 感染防止対策室, 4.青森県立中央病院 手術部, 5.ワタキューセイモア㈱, 6.鴻池メディカル㈱, 7.弘前中央病院 サプライ手術室, 8.つがる総合病院 中央滅菌室)
滅菌供給業務従事者を対象とした研究会(以下研究会)は全国各地区に存在している.2024年12月現在では37の研究会が活動しているが,青森県内には無い.県内の滅菌技士/師の保有者は42名であり,資格更新の単位取得には各地区研究会やWEBセミナーなどに参加する必要がある.青森県の滅菌供給業務品質向上には継続的な学習や交流の場が必要であること,県外への移動は時間や費用が大きな負担になることが想定される.滅菌技士/師の単位取得可能な県内研究会発足の必要性や意義について現状を把握し,情報交換会発足までに至った取り組みを報告する.2024年3月末から5月上旬に,県内の滅菌供給業務従事者130名を対象として,研究会発足の必要性やあり方についてニーズがあるか調査を実施した.「県内に滅菌技士単位取得可能な研究会があれば参加するか」について,はい51%,いいえ43%の回答があった.「開催頻度」は,年1回52%,年2回29%であった.「参加費」は,2,000円82%,3,000円6%であった.「開催日」は,土曜日79%,日曜日5%であった.「内容」については基礎講座の要望が多く,次いで他施設の情報共有であった.調査結果から研究会発足のニーズはあると判断し,世話人会で実施内容を検討した.また,看護師以外に一般の方も対象となることから,馴染みやすい名称を考え,研究会ではなく情報交換会とした.A病院の施設紹介,滅菌供給業務の基礎,滅菌保証実態調査報告書という内容で情報交換会を実施し,参加者は102名であった.実施後のアンケートでは「今後も参加するか」に対して,参加する67%,テーマにより参加する27%の回答が得られ,県内に滅菌技士/師の単位取得可能な情報交換会を発足したことは意義があったと考える.