講演情報
[76]医用テレメータの自動チャネル選択
本塚 旭1, 川邉 学1, 加納 隆2 (1.埼玉医科大学保健医療学部臨床工学, 2.滋慶医療科学大学大学院医療管理学研究科)
【背景・目的】医用テレメータは,小電力医用テレメータの運用規定(JEITA AE-5201B)に基づいたゾーン配置による混信対策をおこなっている.新たなチャネルを追加するには,運用中の環境に合わせたチャネルを選択する必要があるが,最適なチャネルを選択するのが容易でない場合もある.そこで,最小限の情報で最適なチャネルを自動で選択できるWebアプリケーションを作成,および動作を検証した.【概要】Web上のフォームに運用中のチャネル管理表(csv形式)をアップロードし,追加したい「台数」,「病棟名」,「階」,「建物」の情報を入力すると,運用規定に基づいた最適なチャネルを自動で表示するようにした.自動選択は,1.入力された情報から選択肢となるゾーンとバンドを抽出,2.運用規定に基づいた優先度順に選択肢のチャネルをスコアリング,3.スコアの高い順にチャネルを抽出するという流れとした.自動抽出の機能は関連病院のチャネル管理表を用いて様々な条件で実行し,動作に問題ないことを確認した.【考察】必要なチャネル管理表は「ゾーン」,「チャネル番号」,「病棟名」,「階」,「建物」の情報が含まれていれば,他のフォーマットでも使用することができる.さらには,Web上で実行できるため特別な端末やソフトも不要であり,誰でも使用することができる.病院の事情に応じた特別な運用方法には対応できないものの,運用規定に準じた適切なチャネル選択が容易にできるようになり,不適切なチャネルを使用することを防ぐ手段になると考える.なお,自動選択機能の精度はさらに様々な運用環境による検証が必要と考える.【結語】最適な医用テレメータのチャネルを自動で選択できるWebアプリケーションを作成した.