講演情報
[パネルディスカッション2]病院機能評価で求められる安全管理と不感エリア対策事業・実践ガイドに関して
加納 隆 (滋慶医療科学大学大学院医療管理学研究科 客員教授)
2023年4月発行の病院機能評価3rdG_ver3.0では,病院内の電波環境の向上と電波管理の充実がうたわれている.特に施設・設備管理の一環として,医用テレメータの電波環境の保守・点検の必要性について言及されているが,2024年度のアンケート調査では,医用テレメータの導入病院における無線チャネル管理の実施率は全体で59.3%,臨床工学技士が在籍していない病院では38.3%であった.平成28年には「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」が発行され,さらに,その改定版が令和3年に発行されたが,病院内電波管理に積極的に取り組んでいる施設は未だ少ないのが現状である.そこで,総務省では医用テレメータの電波不感エリア対策事業をおこない,その成果を不感エリアの改善事例として公表した.さらに,手引きの内容およびこれまでに得られた知見を基に,より具体的・実用的な「医用テレメータの電波管理実践ガイド」を作成し,令和7年に公表した.