講演情報
[パネルディスカッション3]再製造単回使用医療機器(R-SUD)の実際と展望〜医師の立場から〜
和田 暢 (国立研究開発法人国立循環器病研究センター 心臓血管内科部)
カテーテルアブレーションの件数が年々増加する中,使用される単回使用医療機器(SUD)の高額化は医療経済上の課題となっている.とくに心房細動アブレーションでは,左心房にアプローチする際に心房中隔を穿刺する必要があり,安全な穿刺のためには心腔内超音波カテーテル(ICE)の使用が不可欠である.ICEは1本あたり約30万円と高価だが,再製造単回使用医療機器(R-SUD)を用いることで約9万円のコスト削減が可能となる.当院ではICEのR-SUDを積極的に導入しており,これまでにトラブルや合併症は一例もなく,臨床上まったく問題なく使用できている.2024年度診療報酬改定ではR-SUD使用加算が新設され,制度的な後押しも受けて今後の普及が期待される.本講演では,R-SUDの制度と使用上の留意点,そして当院での実際の使用経験について詳しく紹介する.