講演情報

[パネルディスカッション5]診療報酬を踏まえた医療機器の選定、導入、運用、コスト削減と医療の質向上

今田 寛人 (広島大学 学術・社会連携室 オープンイノベーション本部 産学連携部 バイオデザイン部門)
診療報酬は医療機関の経営に影響を与え,医療機器の選定や運用が収益と医療の質に直結する.臨床工学技士は機器の特性を理解し,適切な管理・運用をおこなうことで,コスト削減と医療の質向上に貢献する.本パネルディスカッションでは,診療報酬を考慮した機器選定・導入・運用の課題を議論する.導入コスト,保守・消耗品費,耐用年数,診療報酬の収益効果を総合的に評価し,適切なバランスを探る.最新機器の導入は初期投資を増やすが,診療効率向上により長期的な収益改善につながる.一方で,過剰な設備投資は経営負担となるため慎重な判断が求められる.例えば,人工呼吸器では最適な機種選定や換気モードの活用により,ICU滞在期間短縮や合併症リスク低減が可能となり,経営改善にも寄与する.本パネルディスカッションを通じて,臨床工学技士の専門性を活かした医療機器管理の在り方を共有し,持続可能な医療提供体制の確立を目指す.