講演情報

[シンポジウム3]医療ガス会社としての安全対策

江場 大二 (㈱エバ)
医療ガスというと“酸素”が最も身近で知られた存在であるが,酸素のほかにも医療機関において使用されるガスの種類は様々である.医療ガスは水道や電気などのように蛇口をひねったりスイッチを入れたりすれば容易に使用が可能ないわば“ユーティリティ”として認識されている傾向があるが,過去をさかのぼれば医療ガスの臨床使用における具体的なトラブルは確認できるだけでも数百に上る事例が報告されている.医療ガスの供給失調やボンベの誤認による投与ミスなどは重大なインシデントに直結する可能性があり,火災対策や災害対策などはBCPの観点からも事前に予防策を講じることが重要である.ここでは自身の過去の経験を踏まえながら,医療ガス供給企業が実施している医療ガスの臨床使用中のトラブルを未然に防ぐ対策を数例紹介する.