講演情報

[シンポジウム3]中規模病院での安全対策

玉元 大輔 (社会福祉法人 大阪暁明館病院 臨床工学科)
医療ガスは生命維持に直結する重要なインフラであり,その安全管理は医療安全の根幹をなす.当院では,中規模病院特有の限られたリソースの中で効果的な医療ガス安全対策を構築・運用してきた.具体的には,①定期的な医療ガス設備点検の内政化とGoogle Workspaceによる記録システムの電子化,②医療ガス安全情報の共有,③多職種参加型の医療ガス安全研修の実施,④緊急時対応マニュアルの整備と定期的な大規模災害訓練の実施,⑤医療ガス供給業者との定期的な情報交換と連携強化による安全体制の向上を重点施策として実施している.特に,中規模病院では設備更新の予算確保が課題となるため,リスクアセスメントに基づく優先順位付けをおこない,段階的な設備更新計画を策定している.本発表では,これらの取り組みの実際と成果,さらに今後の課題について報告する.