講演情報
[シンポジウム4]WDなどの洗浄装置における注意点
松本 慎一 (村中医療器㈱特機支援本部)
洗浄のPQでは,各製品ファミリーの中から,最も汚染除去が困難と考えられるマスター製品を選定し,洗浄評価をおこなう必要があります.このため,選定されたマスター製品が患者に使用され,CSSDに返却される時期を見極め,実施時期を計画する必要があります.また,マスター製品の洗浄評価にあたっては,60℃を超過する温度の適用を避ける必要があり,専用の運転プログラムの設定,もしくは超過する工程が開始される以前に,運転を停止させるなど,通常と異なる運用が求められます.多くの施設で,必要最低限の洗浄器台数,および職員数でCSSDの運用がおこなわれる中,日常業務と並行してPQを実施することは,決して容易ではありません.このため,ガイドラインに記載されている内容を礎に,施設の状況を加味し,業務負荷を極力抑えながら,PQを実施することが重要といえます.本会での発表,ディスカッションにより,皆様方の業務負荷が,少しでも低減されれば幸いです.