講演情報
[シンポジウム5]当院 CSSDにおける臨床工学技士の取り組みと課題
森光 祐輔 (社会医療法人天神会 新古賀病院 臨床工学課)
【背景】当院は病床260床,手術件数 1,900件/年の中規模病院である.2012年よりCE 1名が兼任でOP室業務を開始した.CSSD機器の管理不足や誤運用などの課題に対し,CEによる改善への取り組みについて報告する.【取り組み】・保守管理によるCSSD装置,故障時対応や頻度軽減および水質改善.・過負荷医材・機器の負荷分散,滅菌方法変更など故障頻度軽減策.・SUDの適正滅菌方法へ変更や過酸化水素滅菌の導入,EOG医材の適正化.・OP室と隣接し効率的業務動線を配慮した設計,故障時も機能維持できる装置選定.・腹腔内鉗子部品脱落事例に対し全鏡視下器材滅菌前点検.以上の改善策を実施し,CSSD運用適正化,経費削減,医療安全の成果が得られた.【課題】Robot手術やSHD等の進化や,タスクシフトの清潔野業務拡大により人員不足にてCSSD業務へ対応出来ない時間帯が生じる.【結語】・CEによるCSSDへの関与により運営改善,医療安全へ貢献できたが,術式・機器の進化や,ガイドライン遵守など継続的関与が必要であり,OR-CE増員,CSSD-CE専従化が望まれる.