講演情報
[シンポジウム7]医療機器包装の取り組み
川野 りん (旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ㈱医療包材グループ)
近年,循環型経済(サーキュラー・エコノミー)への移行がヨーロッパを中心に提唱されている.米国デュポン社が開発したポリエチレンの不織布であるデュポンTMタイベック®は,1972年に医療業界向けに発売されて以来,医療用滅菌包材のスタンダードとして使用されている.医療業界は衛生面への配慮が必須であるため,医療の質と環境負荷削減の両立が求められる.昨年,米国デュポン社は,デュポンTMタイベック®を生産する全ての工場でISCC Plus認証のマスバランス方式を用いることにより,既存のサプライチェーンの枠組みの中でカーボンフットプリントを削減する取り組みをおこなうことを発表した.ISCC Plus認証とは,持続可能な原料の利用や製造プロセスの透明性を国際的に証明するための認証制度である.シンポジウムの講演では,このISCC Plus認証のマスバランス方式を用いたデュポンTMタイベック®の医療機器包装としての取り組みについて紹介する.