講演情報
[シンポジウム7]再製造単回使用医療機器の普及に向けた活動-今後の期待と課題-
野村 祐介1,2 (1.再製造SUD基準策定等事業 事務局, 2.国立医薬品食品衛生研究所 医療機器部 第一室)
医療機関で使用された単回使用医療機器(SUD)を製造販売業者の責任のもとで,適切に収集し,各種処理をおこない,原型医療機器と同等に使用できるようにする「再製造」に関する新たな仕組みが創設された.それに伴い,2018年度より再製造SUD基準策定等事業が開始された.当該事業は,アカデミア委員等からなる検討委員会を中心に,業界団体推薦メンバー,厚生労働省,PMDAと連携体制を構築して活動している.2022年度には普及に関する課題抽出を目的とし,医療機関,企業を対象にアンケート調査を実施した.当該アンケート調査結果から,再製造SUDの利用促進には,医療機関へのメリット付与が重要であることが判明した.再製造SUDの保険上における評価について,委員をはじめとした関係者と議論・調査等を進めてきた結果,2024年度の診療報酬改定において再製造SUD使用加算が新規収載された.本講演では,これまでの活動と,今後の期待と課題について紹介したい.