講演情報

[シンポジウム8]医療機器の添付文書の現状について(滅菌管理業務検討委員会に寄せられた情報についての報告)

児玉 要輔 (積発堂 富永草野病院 看護部手術室)
手術や検査等,診療に用いられるRMD(再使用可能医療器械)は,その形状や素材,用途によってそれぞれに適した処理(洗浄,消毒,滅菌)方法が存在し,誤った処理は医療事故に繋がる器械の故障や,洗浄不良,滅菌不良の原因となり得る.そこで,滅菌供給部門では,それぞれのRMDに定められた処理方法を添付文書から確認し,適切な処理をおこない医療事故の防止に努めている.しかし,添付文書のなかには,最新の知見に基づいた内容とは言い難い添付文書も存在し,製造販売業者に問い合わせても明確な返答が得られない事例も存在する.本委員会では,このような再生処理に疑問のあるRMDの添付文書について,製造販売業者に是正を促し,人類の健康と福祉に貢献することを目的に,2022年1月より皆様からの報告の募集を開始した.今回,本委員会に寄せられた報告をもとに,医療機器の添付文書の現状について報告する.