講演情報

[シンポジウム9]電波切れの対処法について

山本 雄一郎 (日本光電工業㈱カスタマーサービス本部 事業推進部)
医用テレメータの電波切れアラームへの対処法について発表いたします.医用テレメータは患者様の安全性確保に不可欠ですが,電波切れによるモニタリングの中断は重大なリスクとなります.電波切れの原因として,送信機の電池切れ,アンテナシステムの劣化,アンテナケーブルの断線や接続不良,チャネル干渉など機器システム起因のトラブルの他,設計時の想定受信範囲と実運用の乖離(患者の受信範囲外移動)など運用起因のトラブルがあります.対策として,電界強度測定によるアンテナシステムの定量的評価,無線チャネル管理表の作成と近隣施設との調整,電池交換のルール化が有効です.さらにアラーム発生傾向の分析と医療スタッフ向け定期勉強会の実施により,予防的対応が可能となります.本発表では具体的なトラブル事例と解決策を紹介するとともに,電波環境の可視化手法を提案します.これらの取り組みが医療安全に寄与することを示します.