講演情報
[T130]滅菌管理業務トレーサビリティーおよび病院の自動化と省力化
島田 克己 (JISSO ㈱)
当社は,手術器械の寸法測定装置JISSOKUM1,JISSOKU-Miniを開発し,測定した寸法をUDIとすることにより,手術器械個体識別に二次元コード,RFIDタグに続く第三の方法を提案しています.手術器械の固体管理は,滅菌コンテナおよび滅菌管理業務のトレーサビリティーには不可欠です.手術器械の固体管理の普及に向け,活動しております.現在,中央材料室で準備された,手術資材と手術器械は,人手により,ピッキングされ,手術室に人手で届けている.正しい手術器械と手術資材を,手術室に届けることが必要だと感じ,ハンズフリー認証機器による,ピッキングシステムを開発しました.正しい手術資材をピッキングし,正しい手術資材・器械を,正しい場所に届けるシステムです.ピッキング工程で,ウェアラブル認識機器で,GS1バーコードや,RQコード,RFIDタグを認識しながらピッキングし,作業者に次の作業指示するシステムで,将来の人手不足で,病院内に外人労働者が増えることを見込んで,作業指示は作業者の母国語で,指示できるようにしました.4種類のウェアラブル認識装置で,ハンズフリーで必要な手術器械と,手術資材をピッキングし,必要な作業をモニタ上に作業者に指示する,ピッキング&作業支援システムを開発しました.滅菌コンテナ用には,洗浄,滅菌工程で繰り返し使用できるシリコンプレートにQRコード,GS1バーコード,RFIDタグを作成することに成功しました.このシリコンプレートを搭載した滅菌コンテナおよび滅菌コンテナ内にある手術器械は,所在場所,配膳先,滅菌工程をシームレスに把握できるようになりました.さらに,AMR(自立走行搬送ロボット)による中央材料室,手術室,資材廃棄場所をつなぎ,滅菌コンテナや手術資材を載せて自動走行するシステムを開発しました.AMRは病院内を走行しても,威圧感のない世界最小のAMRを採用し,病院内のロジスティックの自動化・省力化を目指します.