講演情報
[100]イオンレス次亜塩素酸水による体外循環用冷温水供給装置の排水前循環消毒に関する検討
古平 聡1,2, 藤井 正実1,2, 藤井 清孝1,2, 海老根 智代2, 長江 祐吾2, 新山 大地2, 齊藤 実2, 前堂 寛登2, 白幡 凜2, 平出 雄彩2, 細越 皓多2 (1.北里大学医療衛生学部, 2.北里大学医療系研究科)
【背景】体外循環用冷温水供給装置は完全排水が困難であり,循環残水による微生物汚染が懸念されることから日常的な衛生管理手法の確立が求められている.
【目的】イオンレス次亜塩素酸水による体外循環用冷温水供給装置使用後の排水前循環消毒の有効性を検証することを目的とした.
【方法】同一機種の冷温水供給装置3台を用い,装置A(対照),B(10mg/L),C(20mg/L)とした.試験開始1週間前に水道水,有効塩素濃度200mg/L の次亜塩素酸水,水道水の順に循環洗浄後,乾燥させた.試験は週1回,人工肺を接続し,水道水を37℃で3時間循環させた後に循環水を採取した.その後,各条件でイオンレス次亜塩素酸水を添加し,30 分循環後に排水,保管した.この操作を6週間実施し,一般細菌や従属栄養細菌,レジオネラ属菌数を培養法で測定した.
【結果】一般細菌数の平均値は装置A:561,B:35.1,C:2.3CFU/mL,従属栄養細菌数はA:1,220,B:77.5,C:13.9CFU/mL であった.
レジオネラ属菌はいずれも不検出であり,有効塩素濃度依存的な細菌数低減が認められた.特に20mg/L 条件では6週間を通じて従属栄養細菌数最大値は対照の1/100 以下で推移していた.
【考察】体外循環用冷温水供給装置の微生物汚染は患者および医療従事者への曝露感染リスクに直結する.結果より,イオンレス次亜塩素酸水の循環洗浄と残水中の塩素濃度保持が保管期間中の配管内細菌増殖抑制に寄与したものと考える.イオンレス次亜塩素酸水の主成分である次亜塩素酸(HOCl)は,次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)と比較して塩分残留が少ないことから配管やシール材などの材質劣化が小さいことが知られており,完全排水が困難な装置特性に対して消毒効果を維持しつつ装置への負荷を低減できるバランスの良い方法ではないかと考える.
【結語】イオンレス次亜塩素酸水20mg/L による排水前循環消毒は,体外循環用冷温水供給装置の日常的な衛生管理手法のひとつになりうる.
【目的】イオンレス次亜塩素酸水による体外循環用冷温水供給装置使用後の排水前循環消毒の有効性を検証することを目的とした.
【方法】同一機種の冷温水供給装置3台を用い,装置A(対照),B(10mg/L),C(20mg/L)とした.試験開始1週間前に水道水,有効塩素濃度200mg/L の次亜塩素酸水,水道水の順に循環洗浄後,乾燥させた.試験は週1回,人工肺を接続し,水道水を37℃で3時間循環させた後に循環水を採取した.その後,各条件でイオンレス次亜塩素酸水を添加し,30 分循環後に排水,保管した.この操作を6週間実施し,一般細菌や従属栄養細菌,レジオネラ属菌数を培養法で測定した.
【結果】一般細菌数の平均値は装置A:561,B:35.1,C:2.3CFU/mL,従属栄養細菌数はA:1,220,B:77.5,C:13.9CFU/mL であった.
レジオネラ属菌はいずれも不検出であり,有効塩素濃度依存的な細菌数低減が認められた.特に20mg/L 条件では6週間を通じて従属栄養細菌数最大値は対照の1/100 以下で推移していた.
【考察】体外循環用冷温水供給装置の微生物汚染は患者および医療従事者への曝露感染リスクに直結する.結果より,イオンレス次亜塩素酸水の循環洗浄と残水中の塩素濃度保持が保管期間中の配管内細菌増殖抑制に寄与したものと考える.イオンレス次亜塩素酸水の主成分である次亜塩素酸(HOCl)は,次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)と比較して塩分残留が少ないことから配管やシール材などの材質劣化が小さいことが知られており,完全排水が困難な装置特性に対して消毒効果を維持しつつ装置への負荷を低減できるバランスの良い方法ではないかと考える.
【結語】イオンレス次亜塩素酸水20mg/L による排水前循環消毒は,体外循環用冷温水供給装置の日常的な衛生管理手法のひとつになりうる.
