講演情報

[101]医療機器管理システムを用いた手術機材管理の試み

岡本 長, 清水 瑠美, 大灘 郁弥, 山田 彩千乃, 横山 倫法 (金沢赤十字病院 医療技術部 臨床工学技術課)
【はじめに】医療機器管理は多くの医療施設でシステム化が進んでいる一方,手術器材・鋼製小物の管理については「手術医療の実践ガイドライン」で重要性が示されているにもかかわらず,中小規模施設では認識不足やシステム導入費用の問題から普及が遅れている.今回,代替的手法として既存の医療機器管理システムを用い,泌尿器科手術機材の管理を試行し,その有用性と課題を検討した.
【方法】当院で運用中の医療機器管理システムに,手術滅菌機材管理用の専用ID にて別ウインドを設定し,滅菌管理部門(CSSD)を新たな管理部門として登録した.対象は泌尿器科の手術滅菌機材に限定して運用を開始.鋼製小物および手術セットを登録し,貸出・返却,使用日時管理,返却後点検,員数確認を可能とした.
【結果】貸出・返却登録および返却時点検が可能となり,使用後点検の充実,作業のルーティン化,使用者間の意識統一が図られた.また,返却後点検が定着したことで,故障修理件数および修理費用の削減が認められた.
【考察】手術滅菌機材およびセット管理は概ね可能であったが,同一機材の単品管理にはバーコードの恒常的な紐づけが必要であり,個体管理には限界があった.また,ログイン条件により医療機器管理画面へ遷移する事例もあり,システム設定や運用ルールの見直しが課題と考えられた.
【まとめ】既存の医療機器管理システムを活用した手術滅菌機材管理は一定の有用性を認めたが,運用上およびシステム上の課題も多く,今後の改修や管理体制の検討が必要である.