講演情報
[110]国内製造技術による手術器具の個別最適化:日本人医師の操作習慣に即した開発と改良
森 武彦1, 堀部 雅野1, 本田 江美1, 中沢 四郎1, 東野 哲也2 (1.㈱ニチオン 手術器械事業部, 2.国際医療福祉大学病院 耳鼻咽喉科)
近年,医療現場における医療機器の供給は海外製を含む量産品が主流となり,国内の職人技術に基づく鋼製小物の製造基盤は縮小している.その結果,臨床現場で生じる微細な改良要望や,個別症例に応じた精密な器具製作への柔軟な対応が困難となっている.また,海外製機器の多くは日本人医師の手掌サイズや操作習慣,患者の体格に必ずしも最適化されておらず,操作性の違和感や負荷が問題として指摘されている.我々は鋼製小物の製造販売を担う立場として,創業当初より医師の臨床的ニーズに基づくゼロベースでの設計・製作,および既存器具の高度化をおこなう体制を構築してきた.大学病院等の臨床医と直接意見交換をおこない,現場で得られる知見や触覚的フィードバックを設計仕様に反映している.また,職人の減少に伴い入手困難となった希少な鋼製器具についても,その構造や機能性を科学的に検証し,現代の医療環境や滅菌基準に適合する形で再定義・再製作に取り組んでいる.これらの取り組みを通じ,医療現場における操作性,安全性,利便性の向上に寄与することを目指している.
今後も医師との協働を通じ,国内の臨床現場に最適化した医療機器の開発と技術継承を継続していく所存である.
今後も医師との協働を通じ,国内の臨床現場に最適化した医療機器の開発と技術継承を継続していく所存である.
