講演情報

[15]滅菌保管エリアの温度・湿度管理~データロガーによる測定結果の報告 第2 報~

久保木 修1, 森下 由美2, 今園 千十世3, 尾辻 明日香4, 岡本 教子5 (1.京滋滅菌業務研究会, 2.国家公務員共済組合連合会 舞鶴共済病院, 3.社会医療法人仙養会北摂総合病院, 4.独立行政法人国立病院機構舞鶴医療センター, 5.京都済生会病院)
滅菌保管エリアの空調が24 時間365 日稼働し,温度・湿度が適切に管理された状態であれば,無菌バリアシステムは安定的に保存することが可能である.しかし,空調の稼働時間が制限されている場面や空調の性能により温度・湿度の管理が不十分であると無菌バリアシステムが破綻するリスクが存在する.昨年の発表にて,室内の湿度が70%を超えた場合でも閉鎖式保管棚内(キャビネット)で収納することで湿度の影響を低減できると発表した.昨年からの継続調査として,複数施設に温度・湿度データロガー(エー・アンド・デイ社:Bluetooth 対応 さーもろぐAD-5327TH 以下データロガー)を滅菌保管エリアに設置し一定期間温度・湿度を計測した.設置場所は,滅菌保管エリアは,「直射日光があたらない場所」「除湿器などが近傍にない場所」「結露しやすい窓際以外の場所」とした.また同エリア内の「紙製滅菌バッグ内」や「キャビネット内」にもデータロガーを設置し計測した.A 病院の測定結果(2025/1/1-12/31・2時間毎)は,滅菌保管エリア(平均値22.2℃ /45.3%)(最大値 24.6℃ /85.3%),バッグ内(平均値 20.9℃ /49.3%)(最大値 25.2℃/92.4%)であった.年間を通して70%を超過する期間は6ヶ月間(2025/5-10)あり,7月が最も多く8日間超過していた.滅菌保管エリア(平均値 22.8℃ /68.2%)(最大値 23.8℃/80.1%),バッグ内(平均値 22.7℃ /70.7%)(最大値 23.4℃ /92.4%)を示した.当該施設の滅菌保管エリアは湿度が高くなる時期に除湿器を設置し湿度管理をおこなっているが,除湿器の処理能力などにより70%を超過していることが確認できた.今回のようにデータロガーを導入しモニタリングすることで施設の状況を把握することが必要と考える.