講演情報
[17]プロセスチャレンジデバイスの負荷条件が滅菌運転工程の温度挙動に及ぼす影響
田中 孝栄, 阿部 理 (一般社団法人日本滅菌業協会 技術研修委員会)
【目的】滅菌の実務に携わる中で,プロセスチャレンジデバイス(PCD)には十分な負荷が必要であることは経験的に認識されているものの,負荷条件の違いが滅菌運転工程中の温度上昇挙動にどのような差として現れるかを実測データとして確認する機会は限られている.本研究では,異なる負荷条件下における滅菌運転工程中の温度推移を比較・可視化することにより,PCDの負荷条件が空気除去に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
【方法】AAMI ST79 に準拠したタオルプロセスチャレンジデバイス(AAMI タオルPCD),万能ツボ内に生物学的インジケータおよび化学的インジケータを封入した負荷,ならびに滅菌コンテナを試験負荷とした.暖機運転実施後,運転工程は予熱時間0分,真空パルス回数3回,滅菌時間8分に設定して高圧蒸気滅菌をおこなった.滅菌器内雰囲気および各負荷内部にデータロガーを設置し,真空パルス工程を含む滅菌工程全体の温度推移を測定・比較した.
【結果】真空パルス工程中の温度推移は負荷条件により異なり,AAMI タオルPCD では工程前半に初期昇温の遅延が認められた.一方,万能ツボでは早期から昇温がみられ,雰囲気温度への追従性が高かった.滅菌コンテナ内では,万能ツボと比較すると昇温が緩やかであり,空気除去および初期蒸気浸透が制限されている挙動を示した.
【考察・結論】真空パルス工程前半の温度挙動は,負荷構造に起因する空気除去効率の違いを反映していると考えられた.万能ツボは蒸気浸透が容易であり,空気除去が困難な条件を十分に模擬できていないことが示唆された.PCD に十分な負荷が付与されていない場合,空気除去工程の成立を適切にモニタリングできない可能性があり,評価には厳しい条件を再現できるPCD の使用が重要である.
【方法】AAMI ST79 に準拠したタオルプロセスチャレンジデバイス(AAMI タオルPCD),万能ツボ内に生物学的インジケータおよび化学的インジケータを封入した負荷,ならびに滅菌コンテナを試験負荷とした.暖機運転実施後,運転工程は予熱時間0分,真空パルス回数3回,滅菌時間8分に設定して高圧蒸気滅菌をおこなった.滅菌器内雰囲気および各負荷内部にデータロガーを設置し,真空パルス工程を含む滅菌工程全体の温度推移を測定・比較した.
【結果】真空パルス工程中の温度推移は負荷条件により異なり,AAMI タオルPCD では工程前半に初期昇温の遅延が認められた.一方,万能ツボでは早期から昇温がみられ,雰囲気温度への追従性が高かった.滅菌コンテナ内では,万能ツボと比較すると昇温が緩やかであり,空気除去および初期蒸気浸透が制限されている挙動を示した.
【考察・結論】真空パルス工程前半の温度挙動は,負荷構造に起因する空気除去効率の違いを反映していると考えられた.万能ツボは蒸気浸透が容易であり,空気除去が困難な条件を十分に模擬できていないことが示唆された.PCD に十分な負荷が付与されていない場合,空気除去工程の成立を適切にモニタリングできない可能性があり,評価には厳しい条件を再現できるPCD の使用が重要である.
