講演情報
[20]洗浄インジケータを用いたウォッシャーディスインフェクター洗浄評価の実践報告
竹田 妙子, 山口 令央奈 (自衛隊那覇病院)
医療器具の再生処理(洗浄・消毒・滅菌)は感染対策において非常に重要であり,確実に実施することで患者や医療従事者の安全を守ることにつながる.2024 年12 月,近隣医療機関においてウォッシャーディスインフェクター(以下WD)による洗浄不良事案が発生したことを契機に,当院においても洗浄工程の妥当性を客観的に評価する必要があると考えた.これまで当院では洗浄インジケータとしてネスコスⓇI・CW・Iを使用しており,明らかな洗浄不良は認めていなかったが,より高感度な洗浄評価を目的として,部外業者に委託し,残留タンパク質測定および洗浄インジケータTOSI Ⓡを用いた洗浄評価を実施した.初回評価では,洗浄後の器具の残留タンパク質測定値は基準範囲内であったものの,TOSI Ⓡの表面にタンパク質(擬似血液)の残存が視認され,洗浄工程に改善の余地があることが明らかになった.この結果を踏まえ,当院ではTOSI Ⓡを用いた洗浄評価を継続的に実施し,保有するWDが最大のパフォーマンスを発揮できる方法を追求した.その過程で,洗浄器内の器具積載方法および洗浄プログラムの見直しに着目し検討を重ねた.その結果,タンパク質残存は段階的に減少し,WDの性能を最大限に活用した洗浄工程の最適化につながった.しかし,洗浄プログラムの検討を重ねてもTOSI Ⓡにわずかにタンパク質が残存したため,酵素系洗剤を中性から弱アルカリ性へ変更し洗浄することにより,完全に除去が可能となった.本報告では,洗浄インジケータの違いによる評価結果の相違を含め,当院における洗浄評価の取り組みを報告する.
