講演情報
[22]歯科診療所における洗剤の洗浄効果についてマルチセンターでの比較検討
伊藤 智美1,2, 篠原 こずえ1,3, 秋山 奈南1,4, 八田 聖子1,5, 太田 知歩1,6, 松尾 明子1,6, 柏井 伸子1,7 (1.グローバル医科歯科感染管理研究会, 2.いとうデンタルクリニック, 3.愛媛インプラントクリニックかまくら歯科, 4.エルム歯科クリニッククリスタル, 5.はった歯科小児歯科クリニック, 6.馬見塚デンタルクリニック, 7.㈲ハグクリエイション)
【目的】一般歯科診療所ではウエブサイトからの材料購入が普及し,洗剤も価格重視で選択される傾向にある.しかし,成分や効果等の情報は十分とは言えないため,複数施設において洗剤の洗浄効果を比較検討した.
【材料および方法】歯科用ミラー(以下大ミラー)10 本を左右頬粘膜に接触させ,近遠心方向に10 回動かし唾液および組織片を付着させ,室温で15 分間放置し乾燥させ試験体とした.大ミラーの各左半分のみを水道水で湿潤したキッコーマンバイオケミファ社ルシパックA3 で10 回拭き取りし,同社ルミテスターでAMP・ADP・ATP(以下A3)を測定しRLU(Relative Light Unit)データを記録した.8施設で使用されている洗剤(以下従来洗剤)とバイオフィルム除去効果のある中性酵素配合洗剤(以下新規洗剤)を指定濃度に希釈し,各5本ずつを30 分間浸漬した.10秒間流水洗浄後,右半分をルシパックA3 で拭き取りA3 を測定し,洗浄前後の減少率を算出した.
【結果】洗浄前のA3 値中央値は両群間に差はなく,均一な汚染状態であった.洗浄後のA3 値および減少率に統計学的有意差は認められなかったが,新規洗剤は従来洗剤と比較して低いA3 値および高い減少率を示す傾向が見られた.
【考察】新規および従来洗剤の洗浄効果に統計学的有意差は認められなかったが,新規洗剤はA3値と減少率に良好な傾向を示した.従来洗剤には防錆剤が配合されているものがあり,それら成分が洗浄力に影響を及ぼしている可能性が考えられる.
【結語】測定値のばらつきとn 数の関係から,検体数を増やすことで統計学的有意差が認められる可能性はあると考えられるが,日常臨床の中で十分なn 数を確保するのは容易ではない.新規洗剤の有用性が示唆されたが,防錆剤含有等,成分の違いの影響が懸念されるため,今後さらなる検討が必要である.
【材料および方法】歯科用ミラー(以下大ミラー)10 本を左右頬粘膜に接触させ,近遠心方向に10 回動かし唾液および組織片を付着させ,室温で15 分間放置し乾燥させ試験体とした.大ミラーの各左半分のみを水道水で湿潤したキッコーマンバイオケミファ社ルシパックA3 で10 回拭き取りし,同社ルミテスターでAMP・ADP・ATP(以下A3)を測定しRLU(Relative Light Unit)データを記録した.8施設で使用されている洗剤(以下従来洗剤)とバイオフィルム除去効果のある中性酵素配合洗剤(以下新規洗剤)を指定濃度に希釈し,各5本ずつを30 分間浸漬した.10秒間流水洗浄後,右半分をルシパックA3 で拭き取りA3 を測定し,洗浄前後の減少率を算出した.
【結果】洗浄前のA3 値中央値は両群間に差はなく,均一な汚染状態であった.洗浄後のA3 値および減少率に統計学的有意差は認められなかったが,新規洗剤は従来洗剤と比較して低いA3 値および高い減少率を示す傾向が見られた.
【考察】新規および従来洗剤の洗浄効果に統計学的有意差は認められなかったが,新規洗剤はA3値と減少率に良好な傾向を示した.従来洗剤には防錆剤が配合されているものがあり,それら成分が洗浄力に影響を及ぼしている可能性が考えられる.
【結語】測定値のばらつきとn 数の関係から,検体数を増やすことで統計学的有意差が認められる可能性はあると考えられるが,日常臨床の中で十分なn 数を確保するのは容易ではない.新規洗剤の有用性が示唆されたが,防錆剤含有等,成分の違いの影響が懸念されるため,今後さらなる検討が必要である.
