講演情報
[32]UV レーザマーキングによる手術用鋼製器具2 次元シンボルの耐久性に関する研究
酒井 順哉1, 村田 昭夫2, 市川 洋一3, 広瀬 新菜3, 上原 治3, 川﨑 稜大4, 月山 陽介4, 梅沢 亮一5 (1.名城大学, 2.㈱エムエス, 3.ミズホ㈱, 4.新潟大学工学部トライボロジー研究室, 5.㈱ID レーザー)
【目的】近年,手術用鋼製器具の一部欧米ブランドで,錆に強いとされる黒色UV レーザでマーキングされるようになった.そこで,SUS410とSUS420 のステンレス素材で鏡面,ヘアライン,梨地で仕上げた平板テストピースを作製し,UV レーザ,白色YAG レーザ,ドットピンの3方法でマーキングを施したのち,塩水噴霧試験,耐洗剤試験,耐擦過試験の結果から手術用鋼製器具の長期的な利活用に耐えられるかどうかを検証した.
【方法】鋼製器具へのUV レーザマーキング装置には,UV-1(ID レーザー社)と3-Axis UV レーザ(キーエンス社)を用い,各装置メーカで最も推奨する方法で3mm 角と5mm 角のGS1DataMatrix を施した.
塩水噴霧試験はJIS Z 2371 に準拠して実施した.耐洗浄試験は強アルカリ洗剤(原液pH13)の1v/v%希釈液と酸性中和剤(原液pH0.8)の0.3v/v%希釈液に浸漬し,90℃,24時間静置した.耐擦過試験は,トライボギア(HEIDON-14)を使用し,テストピースと同材の押し付けピンに150g の加重を掛け,擦過回数を10 ~ 10,000 回で実施した.
2次元シンボルの読取評価方法は,DataManDM-290X(コグネックス社)を使用し,塩水噴霧試験,耐洗剤試験,耐擦過試験前後においてマーキング読取結果を比較した.
【結果】実験の結果,以下のことがわかった.
1) 塩水噴霧試験ではUV レーザ, 白色YAG レーザ,ドットピンともほぼ良好な結果が得られた.
2) 耐洗剤試験ではUV レーザにおいて酸化被膜が薄くなることから母材表面が変色し,読み難くなることがわかった.
3) SUS420 の耐擦過試験で読取り可能な回数は,ドットピンが10,000 回を超えるに比して,白色YAG レーザが約4,000回であるが,UV レーザでは1,000 回未満となることがわかった.
【考察・まとめ】鋼製器具の2次元シンボルにUV レーザを採用すると,長期的な再生業務の利用において読めなくなる可能性があるため,病院への導入には十分注意が必要であろう.
【方法】鋼製器具へのUV レーザマーキング装置には,UV-1(ID レーザー社)と3-Axis UV レーザ(キーエンス社)を用い,各装置メーカで最も推奨する方法で3mm 角と5mm 角のGS1DataMatrix を施した.
塩水噴霧試験はJIS Z 2371 に準拠して実施した.耐洗浄試験は強アルカリ洗剤(原液pH13)の1v/v%希釈液と酸性中和剤(原液pH0.8)の0.3v/v%希釈液に浸漬し,90℃,24時間静置した.耐擦過試験は,トライボギア(HEIDON-14)を使用し,テストピースと同材の押し付けピンに150g の加重を掛け,擦過回数を10 ~ 10,000 回で実施した.
2次元シンボルの読取評価方法は,DataManDM-290X(コグネックス社)を使用し,塩水噴霧試験,耐洗剤試験,耐擦過試験前後においてマーキング読取結果を比較した.
【結果】実験の結果,以下のことがわかった.
1) 塩水噴霧試験ではUV レーザ, 白色YAG レーザ,ドットピンともほぼ良好な結果が得られた.
2) 耐洗剤試験ではUV レーザにおいて酸化被膜が薄くなることから母材表面が変色し,読み難くなることがわかった.
3) SUS420 の耐擦過試験で読取り可能な回数は,ドットピンが10,000 回を超えるに比して,白色YAG レーザが約4,000回であるが,UV レーザでは1,000 回未満となることがわかった.
【考察・まとめ】鋼製器具の2次元シンボルにUV レーザを採用すると,長期的な再生業務の利用において読めなくなる可能性があるため,病院への導入には十分注意が必要であろう.
