講演情報
[37]個体管理データに基づく鋼製器具修理の二軸評価(修理件数×修理密度)とその活用
江島 知恵子, 福岡 元美, 河村 秀樹 (静岡県立こども病院)
【目的】鋼製器具の修理は患者安全に直結し,欠品・代替による手術停滞や保全費用にも影響する.
一方,更新・点検の重点対象は経験則に依存しやすく,根拠を共有しにくい.本研究は個体管理データから,修理の偏り(影響)と壊れやすさ(頻度)を数値化し,重点対象を根拠付きで選定する枠組みを示す.
【方法】2016 年8月に個体管理システムを導入し,二次元コードで個体管理して使用・洗浄・保全(セット組み・滅菌・修理)履歴を追跡している.
修理履歴のある手術用鋼製器具664 個体(総使用54,591 回,修理804 件)を,器具の種類(院内通称)185 種に集計した.通称別修理件数のパレート分析をおこない,修理密度(修理件数/総使用回数× 100;100 使用あたり)を算出した.総使用回数300 以上かつ個体数3以上の主要38 通称で比較し,修理件数(影響)×修理密度(壊れやすさ)で2×2分類した.
【結果】修理は少数通称に集中し,上位10 通称で39.4%,上位20 通称で52.7%を占めた.主要38 通称の修理密度は0.545 ~ 3.113/100 使用と幅があり,修理件数が多くても必ずしも壊れやすいとは限らなかった.2×2分類により,件数高×密度高は更新・点検強化,件数高×密度低は予備数確保・修理体制整備(可用性対策)など,対策を仕分けできた.
【結論】個体管理により,重点対象の選定を経験則から定量指標へ移行できた.限られた資源を高リスク領域へ配分し,年度比較で改善効果を追跡しつつ,購買・更新方針の根拠化に有用である.
個体管理は問題発生時の対象範囲を最小化し,資源の有効利用に寄与する.また再発防止を個体単位で実施できる点は重要な利点であり,滅菌業務の数値で説明する基盤となる.医療安全を効率的に向上させる大きな武器となる.今後,検討対象器材の範囲を広げ,さらに安全と効率化に寄与する.
一方,更新・点検の重点対象は経験則に依存しやすく,根拠を共有しにくい.本研究は個体管理データから,修理の偏り(影響)と壊れやすさ(頻度)を数値化し,重点対象を根拠付きで選定する枠組みを示す.
【方法】2016 年8月に個体管理システムを導入し,二次元コードで個体管理して使用・洗浄・保全(セット組み・滅菌・修理)履歴を追跡している.
修理履歴のある手術用鋼製器具664 個体(総使用54,591 回,修理804 件)を,器具の種類(院内通称)185 種に集計した.通称別修理件数のパレート分析をおこない,修理密度(修理件数/総使用回数× 100;100 使用あたり)を算出した.総使用回数300 以上かつ個体数3以上の主要38 通称で比較し,修理件数(影響)×修理密度(壊れやすさ)で2×2分類した.
【結果】修理は少数通称に集中し,上位10 通称で39.4%,上位20 通称で52.7%を占めた.主要38 通称の修理密度は0.545 ~ 3.113/100 使用と幅があり,修理件数が多くても必ずしも壊れやすいとは限らなかった.2×2分類により,件数高×密度高は更新・点検強化,件数高×密度低は予備数確保・修理体制整備(可用性対策)など,対策を仕分けできた.
【結論】個体管理により,重点対象の選定を経験則から定量指標へ移行できた.限られた資源を高リスク領域へ配分し,年度比較で改善効果を追跡しつつ,購買・更新方針の根拠化に有用である.
個体管理は問題発生時の対象範囲を最小化し,資源の有効利用に寄与する.また再発防止を個体単位で実施できる点は重要な利点であり,滅菌業務の数値で説明する基盤となる.医療安全を効率的に向上させる大きな武器となる.今後,検討対象器材の範囲を広げ,さらに安全と効率化に寄与する.
