講演情報
[59]医療機器安全管理責任者の役割について再考する
天野 有二, 宮田 勝博 (社会福祉法人恩賜財団済生会松阪総合病院 医療技術部 臨床工学課)
【はじめに】医療機器安全管理責任者(以下責任者)は,平成19 年4月施行の改正医療法により病院等への配置が義務化された.当院では制度開始当初より臨床工学技士の技士長が責任者を兼務してきた.しかし,医療機器の高度化や医療安全管理体制の強化に伴い,兼務体制では十分な安全管理を維持することが困難になることが予測された.そこで前任者の退職を契機に,2024年4月より技士長とは別に責任者を配置する体制へ移行した.
【背景】臨床工学技士は人員確保が難しく,特に地方の病院では顕著である.当院でも待機業務を含む臨床業務を担いながら技士長業務をおこなう状況が続いていた.近年は医療機器の多様化・高度化に加え,医療安全管理の要求水準も上昇しており,技士長と責任者の兼務では院内全体の医療機器安全管理を十分に遂行することが難しいと判断した.
【方法】当院では,技士長は勤怠管理などの部署運営,医療機器修理に関する手続き・申請を主に担当する.一方,責任者は医療安全管理室と連携し,院内全体の医療機器安全管理,医療機器更新に関する手続き・申請を担当する.両者の共通業務として,各種監査対応や資材購入検討委員会での審議などをおこなう.
【結果】分業化により,技士長は臨床業務と部署管理に集中できるようになった.責任者も臨床業務を継続しつつ,専従医療安全管理者と協働し,MACT の立ち上げや医療DX を活用した看護業務改善など,院内横断的な安全管理活動に取り組むことが可能となった.
【考察・結論】現状では技士数が十分とは言えず,技士長・責任者ともに臨床業務を兼務しているため,依然として十分な管理体制が整っているとは言い難い.また責任者の設置は医療法で定められているにもかかわらず,その重要性について病院側の理解が乏しいのが現状である.今後は待機業務の免除や専従での管理体制の構築が必要であり,医療機器安全管理の質向上に向けた人的資源の確保が重要である.
【背景】臨床工学技士は人員確保が難しく,特に地方の病院では顕著である.当院でも待機業務を含む臨床業務を担いながら技士長業務をおこなう状況が続いていた.近年は医療機器の多様化・高度化に加え,医療安全管理の要求水準も上昇しており,技士長と責任者の兼務では院内全体の医療機器安全管理を十分に遂行することが難しいと判断した.
【方法】当院では,技士長は勤怠管理などの部署運営,医療機器修理に関する手続き・申請を主に担当する.一方,責任者は医療安全管理室と連携し,院内全体の医療機器安全管理,医療機器更新に関する手続き・申請を担当する.両者の共通業務として,各種監査対応や資材購入検討委員会での審議などをおこなう.
【結果】分業化により,技士長は臨床業務と部署管理に集中できるようになった.責任者も臨床業務を継続しつつ,専従医療安全管理者と協働し,MACT の立ち上げや医療DX を活用した看護業務改善など,院内横断的な安全管理活動に取り組むことが可能となった.
【考察・結論】現状では技士数が十分とは言えず,技士長・責任者ともに臨床業務を兼務しているため,依然として十分な管理体制が整っているとは言い難い.また責任者の設置は医療法で定められているにもかかわらず,その重要性について病院側の理解が乏しいのが現状である.今後は待機業務の免除や専従での管理体制の構築が必要であり,医療機器安全管理の質向上に向けた人的資源の確保が重要である.
