講演情報

[68]デジタル支援を活用した術前準備の検討

上野 康寿1, 小西 雄貴1, 寺本 哲哉1, 杉山 晴彦1, 松上 紘生1, 舩木 一美2 (1.鳥取大学医学部附属病院 ME センター, 2.鳥取大学医学部附属病院 麻酔科)
【はじめに】手術支援ロボットの術前準備は手術件数増加に伴い日勤帯では難しいことが多く,夜勤者の協力が必要であるが業務経験者でないことがある.そこで手術準備支援アプリを活用し,夜勤者への業務補助が可能か検討した.
【取り組み】従来の紙運用されている手順書などをデジタル管理できるunilith app® 手術準備支援アプリの“部屋準備(画像)” の機能を活用して,配置画像に注釈(画像・動画など)を添付した術前準備マニュアルを作成し,手術室業務未経験者1名(入職1年目)に手術支援ロボットdaVinci Xi® の術前準備を実施した.術前準備マニュアルの概要としては,従来の配置図を中心に準備する上で必要な情報が検索できるように,サージョンコンソール(SC)・ビジョンカート(VC)・ペーシェントカート(PC)の移動方法・配置画像,LAN・映像ケーブルの配線動画,完成形イメージとして機器の配置・配線の全体動画を添付した.今回の実施者では,準備時間は60 分,準備ミスはSC の配置ズレとシステムケーブルの接続ミスがあった.「全体動画があったので分かりやすかった.配線図が簡略化されて分かりづらかった.」との意見があった.
【考察と結語】準備ミスについては,クリーンホールへの導線を塞ぐ形でSC の配置ズレがあったことと,配置図がシステムケーブル3本を簡略化してしまったために接続ミスが起きてしまった.いずれも未経験者への配慮が足りないことが原因であり,経験者が未経験者の目線に立つ難しさを感じた.今回,未経験者ということもあり準備時間が長くなってしまったが,夜勤帯での準備と完成度を考えると十分な状態であり,未経験者でもデジタル支援を活用することで術前準備できる可能性を感じた.