講演情報
[7]セティックレジン製3D 模型の過酸化水素ガス滅菌における過酸化水素残留に関する報告
石田 克之 (北海道大学病院 滅菌・物流管理部 材料室)
近年,3D プリンタで作製したレジン素材の模型の滅菌依頼が多々ある.医療グレードのレジンは耐熱性に優れていることからレジンメーカ推奨の蒸気滅菌(AC)を試用したところ,滅菌中に脱色した色素と蒸気ドレンの混濁が因子と思しき無菌バリアシステムの破綻があった.酸化エチレンガス滅菌(EOG)については,機械的性質試験データに併せて適切な後処理によって毒性は排除されることをレジンメーカが示していることから,もう一方の選択肢として検討したが,当院ではランニングコストと人体に及ぶ作業リスクを考慮し外部委託しており,滅菌をEO に依存する器材の削減によってリソースの低減を図る方針である.滅菌方法について再考を余儀なくされたことで,熱可塑性素材の滅菌に多用する過酸化水素ガス滅菌(VHP)を当院のローカルルールとして適用するために,滅菌後の過酸化水素(H2O2)残留について比色による定性的かつ半定量的評価を試みたので報告する.
試験プロトコルは,溶媒として既滅菌模型の浸漬に使用するpH6.5 のRO 水を標準濃度測定試薬4- アミノアンチピリンが入ったチューブに吸引し,1分間反応させて呈色がないことを確認した.次に,中性洗剤で機械洗浄後に完全乾燥させた模型をASP 社のSTERRAD100NXAll Clear の標準サイクルで滅菌をし,全工程終了直後に1L のRO 水に30 分間浸漬し,チューブ内の高濃度測定試薬ヨウ化カリウムと20 秒間反応させた溶液の呈色を比色分析で評価した.結果は,滅菌においてH2O2 を水と酸素に分解するとされるプラズマ工程を経たが,呈色した試料と比色ゲージとの対比ではH2O2の溶出について平均値13mg/L を示した.結論として,滅菌依頼者は模型と人体は非接触としているが,図らずも接触した場合,毒性は希薄だが酸化による白斑や刺激といった軽微な反応が予見されるため,EOG の外部委託が困難な場合のみVHP の使用を検討し,AC 実用化の適否については調査することとした.
試験プロトコルは,溶媒として既滅菌模型の浸漬に使用するpH6.5 のRO 水を標準濃度測定試薬4- アミノアンチピリンが入ったチューブに吸引し,1分間反応させて呈色がないことを確認した.次に,中性洗剤で機械洗浄後に完全乾燥させた模型をASP 社のSTERRAD100NXAll Clear の標準サイクルで滅菌をし,全工程終了直後に1L のRO 水に30 分間浸漬し,チューブ内の高濃度測定試薬ヨウ化カリウムと20 秒間反応させた溶液の呈色を比色分析で評価した.結果は,滅菌においてH2O2 を水と酸素に分解するとされるプラズマ工程を経たが,呈色した試料と比色ゲージとの対比ではH2O2の溶出について平均値13mg/L を示した.結論として,滅菌依頼者は模型と人体は非接触としているが,図らずも接触した場合,毒性は希薄だが酸化による白斑や刺激といった軽微な反応が予見されるため,EOG の外部委託が困難な場合のみVHP の使用を検討し,AC 実用化の適否については調査することとした.
