講演情報
[73]滅菌供給部門従事者に対するワークショップ実践報告
久保木 修1, 深瀬 泰代2, 宮田 雅人2, 城武 和也2, 東森 雅代2, 野々村 知佐2, 谷脇 実紀2, 北川 博之2, 土居 真人3, 森井 淳人3, 白石 博明3 (1.ソルベンタム合同会社, 2.高知大学医学部附属病院 滅菌管理部, 3.鴻池メディカル㈱)
A 病院滅菌管理部門の機器は,日常的な運用は部門従事者が実施し,定期メンテナンスはメーカに委ねていた.洗浄器および滅菌器は,設置時に設定したプログラムで運用していたが,プログラムの妥当性確認は未着手であった.その理由として,必要なヒト・カネ・モノに加え情報の整理が追いつかない状況であると同時に日常業務内で時間を調整することが困難であったためである.滅菌保証のガイドライン2021 では,供給(払い出し,リリース)については,「PQ(稼働性能適格性確認)で作成したSOP(標準作業手順書)により,滅菌プロセスへの適合性を判断する基準を文書化する」ことが勧告されている.SOP の改変にあたり妥当性確認は喫緊の課題であった.今回,病院職員および委託職員に対し妥当性確認のワークショップを実施したので報告する.蒸気滅菌の試験で使用した滅菌物は,鋼製器具およびリネンドレープを各種無菌バリアシステムに収納した.また,複数の滅菌物にはデータロガー,化学的・生物学的インジケータ(CI/BI)を挿入した.5段ラックに滅菌物を搭載し最大積載量を再現した.通常の滅菌処理をおこない工程完了後,データロガーから曝露時間の評価,CI/BI の結果を確認した.乾燥性の確認は,目視による判定とコンテナに設置したリネンドレープの重量を測定した.過酸化水素ガス滅菌は,ダヴィンチスコープをマスター製品とし,ケース内にCI/BI を挿入し,2重ラップで包装したものを使用した.メーカ推奨のプログラムで滅菌処理を施した.滅菌効果の判定は物理的パラメータから濃度曲線の評価,CI/BI の合否を確認した.ワークショップで滅菌プログラムの妥当性確認ができSOP を作成する判断材料も得られた.滅菌の質保証を実現するためには,ヒト・カネ・モノ・情報のバランスが肝要である.
