講演情報

[78]A 病院における滅菌室専従臨床工学技士の活動報告~品質向上と経費節減への効果~

佐藤 崇, 田中 拓子 (高知医療センター)
【はじめに】臨床工学技士(以下CE)の役割拡大がすすむ中,滅菌業務においても臨床工学技士の活躍の場が設けられている.滅菌業務にはCE の専門的技能を必要とする場面も多く,A 病院においては2024 年より滅菌室に専従CE が配置された.高難度手術や低侵襲手術実績の多いA 病院では,複雑多岐にわたる再生処理可能製品(以下RMD)を多く取り扱い,性能や構造上の不具合への対応も日常的であり,効率的な対応が課題であった.今回,滅菌室専従配置CE の活動内容とその効果について報告する.
【業務の実践と効果】滅菌室へ配属後,第二種滅菌技士資格を取り,日々の業務でスキルを研鑽している.
RMD の保守・管理を中心に業務を展開し,エネルギーデバイス類の通電,漏電チェックやスコープ,腹腔鏡鉗子類の状態,性能チェックを実施する.この日常管理は,デバイス不具合が原因となる手術中断リスクの軽減実績につながっている.また,再生処理情報の整理や滅菌方法の見直しに関わり,滅菌にかかるコストの削減を実現した.滅菌管理システム運用開始にあたっては,ニーズにマッチするシステムの仕様開発にメーカスタッフと協同して取り組み,想定よりも早い運用開始となり,現在は安定化に向けて課題に取り組んでいる.
【考察】滅菌室専従CE の職務責任は,「臨床工学技士の専門性を発揮し中央手術センター運営の効率性と安全性を向上させること」である.臨床工学技士の視点で滅菌業務の品質や業務効率にCE の専門的技能は効果を発揮し,手術医療の効率性と安全性の向上に貢献する.