講演情報
[89]洗浄評価のためのタンパク質定量法における蛋白質間変動
宮谷 菜々花1, 山村 妃奈子1, 谷野 雅昭2 (1.川崎医療福祉大学医療技術学部臨床工学科, 2.川崎医科大学麻酔・集中治療医学)
【はじめに】再使用可能医療機器の洗浄評価のために残留蛋白質の定量が勧められている.定量は不特定多数の蛋白質の総蛋白質量で低濃度のものを分光光度計で吸光度を測定することによってなされる.しかし,蛋白質の種類によって吸光度は変動することが知られ,その性質は定量法によって異なる.蛋白質間変動について試薬メーカから得られる情報もあるが標準的な測定法によるもののみで,洗浄評価で用いる低濃度の手法については不明である.今回,滅菌保証のガイドラインで蛋白質定量法として挙げられているオルトフタルアルデヒド(OPA)変法,ビシンコニン酸(BCA)法,クーマシーブリリアントブルー(CBB)法を用いてウシ血清アルブミン(BSA)の他,5種の蛋白質の吸光度を比較した.
【方法】OPA 変法の試薬は自家調整したが,BCA法とCBB 法はそれぞれ2社より市販されているキットを用いた.対象としたタンパク質はBSA およびウシガンマグロブリン(BGG),ウマ由来骨格筋ミオグロビン(Mb),α - アミラーゼ(Amy),ヒト由来トランスフェリン,牛乳由来ラクトフェリン.それぞれの吸光度を標準濃度として0~ 800μg/mL および低濃度は 0~ 50(CBB 法は0~ 25)μg/mL の範囲で測定した.
【結果】BGG の吸光度はBSA に比べて標準濃度のBCA 法では2割程度高くなったが他の方法は4~5割低くなり,低濃度ではBCA 法でほぼ同じであったものの他法では3~4割低くなった.Amy については標準,低濃度ともにCBB法でBSA の3割程度にとどまるものがあった.
Mb はOPA 法の低濃度でBSA 比1.5 倍を超えた.その他の蛋白質もCBB 法では違う試薬でも同様の傾向がみられたが,測定法により様々な吸光度の変動があった.また,吸光度が低いと測定値のばらつきが大きくなる傾向が認められた.
【結語】測定法の違いにより蛋白質の種類による吸光度の変動の程度は異なる.
【方法】OPA 変法の試薬は自家調整したが,BCA法とCBB 法はそれぞれ2社より市販されているキットを用いた.対象としたタンパク質はBSA およびウシガンマグロブリン(BGG),ウマ由来骨格筋ミオグロビン(Mb),α - アミラーゼ(Amy),ヒト由来トランスフェリン,牛乳由来ラクトフェリン.それぞれの吸光度を標準濃度として0~ 800μg/mL および低濃度は 0~ 50(CBB 法は0~ 25)μg/mL の範囲で測定した.
【結果】BGG の吸光度はBSA に比べて標準濃度のBCA 法では2割程度高くなったが他の方法は4~5割低くなり,低濃度ではBCA 法でほぼ同じであったものの他法では3~4割低くなった.Amy については標準,低濃度ともにCBB法でBSA の3割程度にとどまるものがあった.
Mb はOPA 法の低濃度でBSA 比1.5 倍を超えた.その他の蛋白質もCBB 法では違う試薬でも同様の傾向がみられたが,測定法により様々な吸光度の変動があった.また,吸光度が低いと測定値のばらつきが大きくなる傾向が認められた.
【結語】測定法の違いにより蛋白質の種類による吸光度の変動の程度は異なる.
