講演情報

[GL3-1]生成AIの進化と医療変革:medimoが切り拓く診療支援の新潮流

中原 楊 (㈱medimo)
2022年末のChatGPT登場以降,大規模言語モデルを中核とする生成AIは急速な発展を遂げ,医療分野においても診療録作成,画像診断支援,臨床意思決定等への応用が世界的に加速している.音声認識と自然言語処理の融合は,多忙な医療従事者の記録負担を軽減する可能性を秘めており,「患者に向き合う時間の創出」という医療の本質的課題に対する技術的解答として注目される.一方,導入が目的化すれば現場負担の増大や安全性の低下といった新たな課題を生むことも,先行事例が示す通りである.
㈱medimoは,医師・看護師・リハビリテーション専門職等の多職種がおこなう診療記録の作成・管理を支援するAI SaaSプロダクトを開発・提供してきた.音声入力および自然言語生成技術を活用した記録支援機能は,複数の医療機関における実証を通じて継続的に改善されており,記録時間の短縮と記録品質の維持を両立する設計思想のもとで普及を拡大している.本講演では,生成AIの技術潮流と医療応用の現状を概観したうえで,medimoの製品開発の変遷,医療機関への導入から得られた知見,多職種・多施設展開における実装上の課題を報告する.現場起点の業務再設計と安全性を担保したAI活用の実践的戦略について論じる.