講演情報

[S3-4]滅菌管理業務の最新動向と今後の展望

久保田 英雄 (東京科学大学病院 材料部)
滅菌管理業務を取り巻く環境は大きく変化している.厚生労働省医政局長通知(令和7年2月7日付:医政発0207第1号)により,一定の条件の下,医療機関内で事前の消毒を行わずに再生処理業務(滅菌等)を外部委託できることが明確化された.さらに,「医療現場における滅菌保証のガイドライン2021」発行以降,滅菌保証の枠組みが整理され,「医療現場における滅菌保証のための施設評価ツール」等を用いて,部門の業務水準を客観的に評価する動きも進んでいる.
今後は,施設内で品質保証を継続的に実践できる体制(標準作業手順,教育,バリデーション,モニタリング,記録・改善)を整え,施設評価に耐えうる運用を確立する施設と,さまざまな制約により同等水準の確保が難しく,外部滅菌センター等の活用を検討する施設とに二極化すると考えられる.滅菌管理業務では,施設内外を問わず,品質保証の視点で工程を設計し,評価ツール等を用いて現状把握と継続的改善を行うことが今後の標準となる.また,外部委託の選択肢拡大に備え,地域連携を含む運用モデルの検討を進めることが重要である.