講演情報
[T18]新規に開発されたプロセスチャレンジデバイス
木村 登, 久保木 修, 岩村 隆夫, 長井 鴻介 (ソルベンタム合同会社)
滅菌プロセスの妥当性確認は,患者安全と医療の質向上に直結する重要な工程であり,その精度と再現性を担保するためには,実際の滅菌負荷を適切に模擬できるプロセスチャレンジデバイス(Process Challenge Device:PCD)の使用が不可欠である.特に近年,医療器材の複雑化に伴い,滅菌器の性能評価だけでなく,施設内での運用手順や負荷条件の違いを標準化する手段としてPCD の役割はさらに重要性を増している.本発表では,新規に開発された過酸化水素ガス滅菌用PCD と,高圧蒸気滅菌用PCD の構造的特徴および実用性について紹介する.過酸化水素ガス滅菌用PCD は,過酸化水素ガス滅菌における空気除去および過酸化水素浸透の難易度を模擬するため,二つのチャネルと内部キャビティを備え,超短時間判定用生物学的インジケータとタイプ4に適合する化学的インジケータを内蔵した単回使用のクリア構造を有する.この設計により,実際の医療器材に近い条件下で迅速かつ再現性のあるモニタリングが可能となる.一方,高圧蒸気滅菌用PCD はAAMI ST79 推奨の16 枚タオルPCDと同等の滅菌抵抗性を有し,空気排除・蒸気浸透に不利な条件を再現できるような構造となっている.これらのPCD は,日常のルーチンモニタリングや性能適格性評価において滅菌プロセスの標準化と品質向上に寄与する製品であり,医療現場におけるより確実な感染対策体制の構築に貢献する.
