講演情報

[CD-09]見えない未来のために乳児期における見えない認知発達をどのように考えるか

*伊藤 拓海1 (1. 摂南総合病院)
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子どもの発達では、運動が独立して発達するのではなく、運動発達と認知発達が相互に影響を及ぼし合うことが知られている。セラピストとして子どもに対する運動課題の細かな難易度設定をするために、知能や社会性といった多面的な要因や過去の経験を踏まえることが求められる。しかし、運動発達と比較すると、見えない認知発達の側面を考慮することの難しさを私自身が痛感している。

本セッションでは、当院訪問リハビリテーションを利用されており、寝返りをはじめとした運動発達に遅れを認めた脊髄髄膜瘤児について紹介する。乳児期初期の介入では運動課題を積極的に実施したが、運動発達の側面から課題設定を行なっていたことで運動スキルの獲得に難渋し、認知発達を考慮する必要性を感じた。そこで、過去の経験や環境を振り返りながら、新たな経験をすることが認知発達への刺激となり、乳児期後期やその後の運動発達の獲得につながると考え、運動課題の設定や母への指導を再考した。

私が日々臨床の中で取り組みながらも難渋している点について提示し、乳児期の運動・認知の両側面に対し、今後の発達を見据えながら、セラピストとしてどのように評価・介入するべきなのかを議論する場となれば幸いである。